森林消失はアマゾンだけでなく、東南アジアでも進んでいます。東南アジア全体の熱帯林焼失面積は、合計324万haとなっています。これはアジア・太平洋地域全体の消失面積の83%に相当し、東南アジアこそ熱帯林問題の中心であることがわかります。熱帯林を消失に導く要因にはいろいろなものが考えられます。東南アジア各国の農業開発政策と国家基盤整備事業が原因です。農業生産性向上のためのプランテーション栽培方式が森林を破壊し、水力発電用をはじめ農業用水、工業用水のためのダム建設が、多くの低地林や山岳林を犠牲にしてきました。そして現在も森林破壊は進行しています。2004年から2017年までの間に、世界24カ所の「最前線」で4,300万ヘクタール以上の森林が失われたことが明らかにされました。これは日本の1.2倍に相当する大きさです。森林破壊は、地球上いたるところで気候変動をもたらし、私たちの生活を翻弄することになります。 |
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