同調圧力は心理学的にスパイト行動と呼ばれます。スパイト行動とは、「俺だって我慢してるんだから、おまえも我慢しろよ!」という心理。どうやって俺もうまくやろうか?ではなく、ひとりだけうまくやってる奴はみんなで引きずり降ろそうぜ!っていう発想。戦時中は「非国民!」「この裏切者!」と叫ばれたように、昔から日本に根付いている考え方です。諸外国と比較した場合の、日本人の特徴と言えます。日本人は、電車を待つホームにきちんと並ぶので、礼儀正しくてモラルが高いって言われる場合もありますが、単に同調圧力に弱いだけなのではということも徐々に解明されてきています。若者が老人に席を譲らない光景は頻繁に見られますが、周りの目を気にして目立つ行動をしたくないだけなのではないかいう意見もあります。実は自分の考えがなくて周りに合わせて、思考が停止しているだけなのではないのでしょうか?
聖徳太子の17条憲法は誰しもがご存じでしょう。聖徳太子は、新しい国のしくみを整えることに尽力した人物。「日本書記」によれば、604(推古天皇12)年に成立した憲法だとされています。聖徳太子の17条憲法には「和をもって貴しとなす」とあります。これは「黙って従え!」という意味ではありません。「互いに意見交換をして十分に話し合うべきで、妥協点を見つけて解決すべきだ」という教えが書かれています。「和」が何よりも大切で、争うことをせず、とことん話し合っていけば、物事はうまく運ぶという内容です。1400年以上も前から今に引き継がれている日本が大切にすべき心です。 |