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■PHILOSOPHY / 007:マインドコントロールの手法

 
 
マインドコントロールの手法
 

□マインドコントロールの手法

民主主義国家においては、戦争を始めるにあたって国民の同意を得ることは必要不可欠です。そのためは民意を動かし、参戦に同意させるほかありません。過去の戦争をみても、例外なく政府や国家元首がプロパガンダを用いて世論を誘導してきた事実は否めません。こうしたマインドコントロールや情報操作は、実に巧妙に私たちの心を書き換えてゆくものです。しかし、これは、過去の戦争の話ではありません。現代に生きる私たちにもプロパガンダが日常生活の中で行われていることに注意をしたいものです。

プロパガンダが実践的に使われるようになったのは、第一次世界大戦からだと言われています。「キャッチフレーズ」や「標語」が作られ、大量のビラ・ポスターによって、民意が誘導されました。ヒトラーは、「宣伝の対象は教養のない大衆である。誰が見てもわかるような宣伝文章の組み立てる必要とされる。」と言っていました。

1960年代以降は、テレビが主に用いられ、ベトナム戦争や湾岸戦争の光景がお茶の間に映し出されました。ベトナム戦争では、メディアの取材によるリアルな写真が逆に、アメリカの反戦ムードを煽ってしまうという失敗もありましたが、湾岸戦争では、イラクの指導者サダム・フセインによる環境悪化の実態として、ペルシャ湾に浮かぶオイルまみれの水鳥の映像が繰り返し放送されました。しかし、この映像が「でっち上げ」であったと判明したのは、放送された三日後のことでしたが、すでにこの3日間でもプロパガンダは効果を発揮したのです。米軍によるミサイル攻撃の映像は、悪を成敗する正義の味方として映し出され、フセインは悪の権化としての仮面をかぶせられるようになりました。ハイテク兵器による華麗な戦争映像の実態は、米軍による無差別攻撃であったことも後になって判明します。メディアを使ったプロパガンダは、思惑通りに公開すべき映像を選別し、そこに解説者の表現方法や言い回しが付け加えられます。

第一次大戦から現在の第二次湾岸戦争までの戦争の歴史の中で戦争プロパガンダには10の法則があり、それが戦争の度に巧妙に使われているということを歴史家アンヌ・モレリがまとめたものです。必ずこの流れで一般大衆は誘導されることを知っておくべきです。「戦争プロパガンダ10の法則」から少し引用させていただきます。

①我々は戦争をしたくない。
②しかし、敵側が一方的に戦争を望んだ。
こうやって、戦争を仕方なく始めるのだ、我々も被害者なのだ。仕方がないのだから理解してくれ。ということにします。

③敵の指導者は悪魔のような人間だ。
国全体でなく誰か一人を悪者にすることがポイントです。自国民に敵の「顔」を与え、その醜さを強調するのがポイントです。戦争の相手は「ジャップ」や「ドイツ野郎」ようなの敵国民ではなく、ヒトラーやムッソリーニ、フセインなどの敵国指導者を悪者にすれば、反対意見が出にくいのす。敵国民に対しても情報が流れるので、敵軍の戦意を弱らせる効果もあるといいます。

④我々は領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う。
⑤我々も誤って犠牲を出すことがある。だが、敵はわざと残虐行為におよんでいる。
⑥敵は卑劣な戦略や兵器を用いている
自分たちは、戦争のルールを守りながらフェアに戦っているが、敵国の攻撃は異常犯罪行為であって、敵は非人道的な残虐行為を繰り返していると強調します。

⑦我々の受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大。
人は勝者の立場を好むため、戦況によっては止めたほうがいいという意見も出てきてしまうため、戦況が芳しくない時も、自国の被害・損失を隠蔽し、敵の被害を誇張して伝えます。

⑧芸術家や知識人もこの戦いを支持している。
よく顔を知っている人の意見に私たちは同調しやすいものです。テレビCMが有名人や芸能人を起用するのもこのためです。芸術家は戦争の嘘を感動的な形に変換して共感を煽りました。

⑨我々の大義は神聖なものである。
自分たちの行為を大義があって特別なもの、正真正銘倫理的なものであると信じ込ませるためです。

⑩この戦いに疑問を投げかける者は裏切り者である。
疑問や非難を投げかけるものは愛国心が足りない証拠であって、裏切り者であるというレッテルが張られ、口封じ策がとられます。

絶妙な言葉の使い方次第で、人はいとも簡単に騙される生き物です。テレビ離れが進んでいる昨今ですが、それに代わって台頭しているSNSやYOUTUBEもプロパガンダのツールでしかないことを私たちは理解すべきですね。事実、最近では、国連が提唱した「SDGs」は、プロパガンダがうまく成功した例と言えるでしょう。どれもこれも誰も否定できないような正論ばかりの寄せ集めですが、それぞれが打ち消しあうような矛盾だらけの主張は、全てを実現することが到底不可能な目標です。


 
 
 
 

 

 
 
 
 
 
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