| 1970年代後半以降はヒッピームーブメントがだんだんと縮小していきました。ベトナム戦争において、アメリカの敗北が明白になり、多くの若者が命を落としたからです。ベトナムに焦点を当てた反戦運動も行われなくなり、徐々に姿を消していきました。さらに1970年代のアメリカの経済状況の悪化は、生活基盤が脆弱だったヒッピーにとっては深刻な問題であったようで、生活のためにコミューンを出て既存社会のなかで仕事をしながら、仕事を選ぶことで理念を持ち続ける人もいました。貨幣と理念の優先順位を自分の中でどうバランスをとるのかが、ひとりひとりの課題で、その多くは、現在に続く商業主義へ傾いていくのでした。現在も、世界のあちらこちらでヒッピーコミューンは小規模ながらも存在しています。そして、世界中を席巻したヒッピー思想は、エコビレッジ、ヨガ、瞑想、マインドフルネスという形になって、脈々と受け継がれています・・・・・
ヒッピーカルチャーから影響を受けている有名人は、ジミヘンドリックス、グレイトフル・デッド、ジョーン・バエズ、ジャニス・ジョプリン、ジョニ・ミッチェル、ジェイド・カストリーノス、グレイス・スリック、スティーヴィー・ニックス、ジェーン・フォンダ、リサ・ボネット、グロリア・スタイネム、カーリー・サイモン、J・D・サリンジャー、スティーブ・ジョブズ、ジョン・レノン、オノヨーコなど。日本にも1960年代後半に、ヒッピー文化が流れ込んできて、寺山修司さん（歌人）、忌野清志郎さん（歌手）、萩原健一さん（俳優・歌手）が元ヒッピーだったようです。 |
